蜂の子とざざむし

 蜂の子とざざむしはふたつ並んで長野の珍味として知られております。
蜂の子は諏訪・伊那・飯田地方を中心に取られます。
ざざむしとは虫の名前を表しているのではなく、天竜川周辺に生息するカワゲラやトビゲラなどの幼虫を食用にしたものを指します。

 長野や滋賀、山梨の山間部では、タンパク源として昔から食されてきました。
昆虫食として注目されていますが、かなり以前より食料として珍重されてきた食材です。
地元では馴染がありますがちょっと離れた地域では、虫のカタチをしたものを食すのには抵抗があるかもしれません。
どちらも醤油と砂糖で味付けされ酒の肴やご飯の添え物として食べられてきたもの。

 よその地域から来た人がおもてなしとして食卓に出されると、嬉しいというよりはちょっと驚いてしまうかもしれません。
決してゲテモノとして楽しんで食しているわけではなく、貴重な食材として蜂の子もざざむしも愛されてきた歴史があります。
最近では環境汚染も進み、なかなか手に入りにくくなっておりますので貴重な珍味となっています。

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